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「ソニア ナチスの女スパイ」@新宿武蔵野館

公開から3週間近く経った月曜日の夕方。スクリーン3には10名位の客入りだ。
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映画の話
第2次世界大戦中、ナチス占領下のノルウェー。ナチスの国家弁務官ヨーゼフ・テアボーフェンは、人気女優ソニア・ビーゲットをプロパガンダに利用しようと画策する。その一方で、ソニアは隣国スウェーデンの諜報部から、スパイとしてナチスに潜入することを要請される。一度は要請を拒否するソニアだったが、逮捕された父親を解放させるためにテアボーフェンに接近し、彼の邸宅に潜入することに成功。次第にテアボーフェンの寵愛を受け信頼も得るようになったソニアは、ナチスのスパイとして北欧諸国の情報を収集するよう依頼される。

映画の感想
これは日本人には厳しいように感じる。
時代設定と舞台はナチス占領下のノルウェーだ。
その為に、時代背景やナチスについて基礎知識が必要だ。

物語はノルウェー女優のソニアが、スウェーデンの諜報部からナチスへのスパイを依頼される。
一度は断わるが父親が逮捕された事で、彼女は選択肢を失い、自分と家族の解放を条件にスパイ活動を引き受けるというものだ。

まぁ、本作はノルウェー映画で国内の観客に向けて作られているようで、この作品の主人公ソニアを知っている前提で作られているので、何も知らずにフラっと映画館に来た様な観客にはハードルが高い。

わたしもストーリーを理解するのが精一杯で、主人公に感情移入する事無く終わってしまった。
一つだけわかった事は、傍若無人なナチスをバカにした形で描いたシーンが幾つかあり、ノルウェー人がナチスに対する敵意は未だに終わっていない、って言う事を理解した。

私は基本的に作品を見るときはまっさらな気持ちで挑むように、前知識は全く入れないつもりでいるが、たまたま本作の感想を鑑賞前にTwitterで見てしまった。
そこには「ハラハラドキドキした」と書いてあったが、そんなシーンは皆無に感じた。
人によって映画の感想は色々あるようだ。

そんな事で本作はナチスや戦時中のノルウェーに詳しい方にはお勧めするが、そうでない私の様な素人は手を出さない方が良いと思う玄人好みな作品だ。

追記
映画を見ている間は鵜呑みにしていたが、時代考証がおかしい。

ソニアの恋人が「ニューヨークのブルーノートで演奏したい」みたいな事を言っていたが、
ジャズレーベルのブルーノートが誕生したのが1939年だ。

その後、ニューヨークに同じ名前でブルーノートとは直接関係ない、ジャズクラブ「ブルーノート」が開店するのが1981年だ。

確かに1930年代からニューヨークはジャズが盛んで、色々なジャズクラブはあったそうだが。ブルーノートはまだない。

と言う事は字幕翻訳者が勝手に、日本人が判り易いように、ジャズクラブを代表する「ブルーノート」と字幕に書いてたのか?
原語セリフでも「ブルーノート」と言っていたように思うし。
謎が残る・・・。

映画

by d73b445add192d2f | 2020-10-01 19:32 | 映画館2020 | Trackback | Comments(0)

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